・ファンタジィ傑作集2 ビバ!ドラゴン
G・K・チェスタートン他/著 佐藤高子・渡辺南都子/訳 ハヤカワ文庫FT
【内容】
ドラゴンが出てくる短編小説のアンソロジー。
『王さまの首の不思議な冒険』(L・フランク・ボーム)
王さまが厄介者のムラサキ・ドラゴンに首を食べられてしまった!代わりの首を作った者は姫と結婚できることになり、若者達が次々と首を持ってくるのだが。
『ムラサキ・ドラゴン退治』(L・フランク・ボーム)
利口で頑丈で力の強いムラサキ・ドラゴン。退治を何度も失敗し、人々には打つ手なし。ところが遂に、王さまがとっておきの方法を思いついた。
『最後のドラゴン』(E・ネズビット)
王子がドラゴンを殺して王女を救う“しきたり”が繰り返され、今やドラゴンは一匹だけ。ある王子と王女が最後のドラゴンの元へ行くが、ドラゴンは姫を襲わない。
『竜とカクレンボ』(G・K・チェスタートン)
巨大なドラゴンの侵攻を受け、王様や家臣と都の人々は絶体絶命。その時、かくれんぼの天才で神出鬼没の、ならずものの騎士がドラゴンに立ち向かった。
『ドラゴンの執念』(ロバート・ブロック)
アーサー王の時代から時を超えてきた騎士を助けた礼にと、魔術師マーリンが現代に置いていったのはドラゴンの卵!孵ったドラゴンが巻き起こす大騒動。
『コンラッドと竜』(L・P・ハートリィ)
ヘルミオネ姫の求婚者達を襲うドラゴン。繰り返される惨劇が国中の人々を湧き立たせる。ドラゴンへ挑むことになった少年コンラッドを待ち受ける運命は。
【感想】
どらあわも終盤ですが、ドラゴン関連の本を紹介。
それぞれの作品に登場するドラゴンの共通点を端的に言えば、蛇に手足が付いたような外見であること(翼は、『コンラッドと竜』の中で描写されていないので共通点にせず)。
それ以外の特徴は様々で、まさしく人々の空想によって成り立つ生物だと思えました。
ドラゴンに命を吹き込むのは人であり、世界であり、その作品であると・・・・そう、ごく当たり前のことに感動してしまう自分が恥ずかしいですが。
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